中国南方有数の観光名所、アモイのコロンス島ってこんな感じ!
世間はコロナウィルス一色でそれはもう大変なことになっていますね。
旅行なんてしばらく行けなさそうなだけに、1月のうちにベトナムとか行っといて本当に良かったなと思います。
ところでベトナムに行った際、実はその足で中国南方も旅行してきました。
で、前から行きたいな~って思ってたアモイ(厦門、Xiamen)も訪問することができました!
今回は、その時に観光したコロンス島(鼓浪嶼)についてお話したいと思います!
そもそもアモイってどんなとこ?コロンス島ってどこ?
アモイとコロンス島について、かる~く紹介します。
アモイ
アモイは中国福建省にある地級市です。
人口は200万人弱で、1984年より経済特区となって以来外資の流入も多い中規模都市です。
名前だけはどこかで聞いたことあるかも?と言う人もけっこう多いんじゃないでしょうか。
多分ですが、「アヘン戦争」というワードがセットじゃないですかね?
ここでちょっと歴史のお話をします。
時は19世紀。中国は清が統治し、世界各地では欧米列強が日々勢力圏を拡大していました。
アメリカやロシアが日本に対して再三開国を迫るようになる等、東アジア界隈の情勢も次第に穏やかでなくなってきます。
こうした情勢の中、半鎖国状態だった清も徐々に国外へ門戸を開放して行くわけですが、この過程で1840年に起こったのがアヘン戦争です。
アヘン戦争は清とイギリスとの間で繰り広げられた戦争です。
インド・イギリス・清の三カ国間で行われた三角貿易によって大量のアヘンが中国へ流入・流通し、これを受けてアヘンの輸入を厳しく取り締まった清にイギリスが対抗するという形で始まりました。
(三角貿易が行われた背景やアヘン戦争の概要についてはこちらのサイトで分かりやすく解説されています。)
この戦争は1842年の南京条約という講和条約をもって終結しますが、その際に清は
香港をイギリスに割譲し、上海・広州・福州・アモイ・寧波の5港を開港します。
以降、アモイは欧米列強が中国に進出する際の拠点としての側面をもちつつ、さらに発展して行くことになります。
各国の領事館や商館もバンバン建設され、当時の名残かどうかはわかりませんが、アモイの市街地には今でもどこかヨーロピアンなテイストが漂っています。
↓以下はアモイで最もにぎやかな(ところだと僕が個人的に思っている)中山路の写真です。
往時を思い起こさせるような街並みですね。
(アモイと同時に開港した上海の外灘にも似たような雰囲気の通りがあります)
以上が、ざっくりとアモイについてでした。
続きましてコロンス島についてです。
コロンス島
コロンス島はアモイにある小島です。
中国語では「鼓浪嶼(Gulangyu)」と言います。
中山路付近の繁華街(市街地)から海を隔ててすぐのところにあります。
アモイを観光する人はまず間違いなく訪れる!
…と言っても良い程メジャーな観光地で、2017年には世界文化遺産に登録されています。
何が魅力かと言われると、ズバリ景観です。
海やら小高い丘やら、とにかくビュースポットが多いんです。
それから先ほど欧米列強がアモイに進出した際に領事館や商館を建設した、という話をしましたよね。
領事館は大方コロンス島に集中しており、旧領事館の建物が今でも残っています。
(↓旧イギリス領事館)
こういった洋館があちこちにあり、島全体に異国情緒が漂っています。
なんというか、中国なのに中国じゃないみたい(ていうかヨーロッパ?)とでも言えばいいでしょうか?笑
この点は他の中国諸都市と比較した際のアモイならではの特色であり、コロンス島には特にその要素が凝縮されていると思います。
コロンス島へのアクセス
ではコロンス島にはどうやって行くんでしょうか?
市街地から橋はかかっていません。
というわけで、フェリーで行きます!
コロンス島行きフェリー乗り場までの行き方
まずは国際郵輪中心(国際フェリーターミナル)をめざします。
ご覧の通りアモイ駅や街の中心部からはやや外れにあり、歩くのはちょっとしんどいです。
したがってバスまたはタクシーで行くことをお勧めします。僕はバスで行きました。
タクシーは初乗り10元、バスは路線にもよりますが、1元からとなっております。
バスで行く場合は、郵輪中心の真ん前にある「郵輪中心埠頭」停留所着のものに乗ると便利です。
51路、87路など、複数の路線が乗り入れています。
↓バス停の前はこんな感じです。目の前がフェリーターミナルですね。
車道を渡って向こう側に行ったら、マックがあります。
そのすぐ横にあるエスカレーターを上れば、チケット売り場がある建物の前に出れます。
というわけで、ベストはこの便利なバス停で降りることなんですが、あいにく出発地の最寄りバス停から乗り入れてる路線ねーんだけど!…っていう場合もありますよね。
でも安心してください。
このバス停以外にも付近にはバス停がいくつかあり、他の路線もたくさん乗り入れています。
百度地図や高徳地図を使って、目的地として郵輪中心もしくは近くのバス停をタップしてルート検索をすれば、いくつも候補を提示してくれます。
ご自身の出発地に合わせて、最適なものを選んでみてください。
時間が無い方、多少お金はかかってもいいからラクしたい方はタクシーで良いと思います(笑
市の中心部や駅付近からであれば20元前後で行くことができるでしょう。
フェリーターミナルに着いたら
まずは建物の中に入り、チケットカウンターに並びます。
↓ご覧のように凄い人だかりです。
え、まだ春節じゃないのにこんなに人多いの?1週間前だから大丈夫だと思ったのに…
ってな感じで面食らいました。
春節って1週間だけの休みかと思ってたんですが、その1週間って主に古里で過ごす1週間なんですね。
で、その前後の1週間では旅行に行ったりするんだとか。
着いた時点ではまだ10時台だったんですけど、午前のチケットは全て売切れてて、午後1時半のやつでさえ結構売れちゃってました。
ちなみにコロンス島行フェリーの行き先は2か所あるんですが、”三丘田埠頭”のほうに行きます。
こっちのほうが観光地に近くて、ほとんどの観光客が乗ります。
本数はだいたい1時間に2~3本あるんですが、僕が行ったような旅行シーズンはギリギリに行くとまず乗れないと思います。
出発時間の数時間前、午後に乗る感じであれば可能なら午前のうちにターミナルまで来て事前購入しておくと良いでしょう。
ちなみに購入の際は身分証明書が必要なのでパスポートの用意もお忘れなく。
運賃は往復で60元でした。
最終的に僕は午後2時半の便を予約したんですが、乗船前に保安検査等があるので1時間前の1時半には来いとのこと。
1時半までは2時間弱あったので、一旦ホテルに戻ることにしました。
実はフェリーターミナルに来る前に別のところを軽く観光してたんですけど、どうせなら先にこっちに来てチケット買ってから観光したほうが効率良かったなと思います。
てなわけで、ホテルに戻ってしばらくして1時半くらいにフェリーターミナルへ戻ってきました。
保安検査を受け…
出発待機所にてしばらく待ちます。
うーん、やっぱり人が多い…やっぱハイシーズンだなあ。
30分くらい待ったところで乗船開始となりました。
船の中はまあまあ快適でした。
折悪しく窓際の席は取れませんでしたが、まあ乗船時間はごく短いので気にしません。
こんな感じでコロンス島に至ります。
コロンス島の景観
船に揺られること15分程でしょうか。
コロンス島のフェリー乗り場(三丘田埠頭)に到着しました。
降りたところの近くからアモイ市街を一望することが出来て、まあまあ綺麗です。
南国~って感じですね(ボキャ貧)。
それでは島内を散策します。
まずは時計回りに島を歩きます。
写真だと人があんまりいないように見えますけど、島全体で見るとけっこういました(笑
でも夕方になるにつてれ人がだんだん減ってきますし、観光スポットの入場料も半額になったりするので、できるだけ遅くまでいることをお勧めします。
結局あちこち行ったんですけど、個人的に「ここは行って良かった!」と思うところを2か所ピックアップします。
ズバリ言うと、「晧月園」と「日光巌(日光岩)」です。
↑前者は島の西端付近、後者は中腹南寄りに位置しています。
晧月園
晧月園は中国で英雄視されている鄭成功という明代の偉人を記念して造られた公園です。
入園料は10元で、入り口でチケットを購入して入場します。
園内にはドデカい像が建ってるんですが、これがその鄭成功です。
像のところまで登って行くこともできます。なかなか壮観です。
あ、ちなみに鄭成功は母親が日本人なので、日本とも縁があります。
日本人としてぜひとも訪れてみることをお勧めしたいです。
ところで、この付近は海岸の景色というかアングルがなかなか良いです。
天気が今一つなのはノーコメントでお願いします(笑
日光巌
日光巌はコロンス島の最高峰(約92.7m)にして、最大の観光スポットです!
島のだいたいの見どころは南側に集中しているんですが、日光巌も南の方にあります。
晧月園と違って、島の内側にあるので若干道が入り組んでて若干迷います。
ただ、島内には各名所までの方向を示した標識みたいなのがあちこちにあるので、それに従って行けば大丈夫です。
疲れた~歩けね~っていう場合は巡回バス?というかカート?的なのに乗って行くのもいいでしょう。
三丘田フェリーターミナル付近から乗ることが出来て、値段はルートによりますがマックス50元くらいみたいです。
ちなみに僕は若くてスタミナばっちり(大嘘)なので歩いて行きました。
さて、日光岩も晧月園同様に入場料がかかるんですが、これが結構高くて…通常50元もします。
うーん高いなあって思いながら払おうとしたんですが、夕方17時以降は半額とのことで25元で入ることができました。
いつもかどうかは分からないんですが、ありがたい話ですね。
さて、入場してからはひたすら山道なんですが、海抜100m程度なのでどうってことはありません。
てくてくと登って行きます。
↓中腹付近から見えた洋館風の建物がなかなか綺麗です。
さて、10分程登ったところで最高峰に到着です。
目に入ったのは絶景!!
ではなく
人、人、人でした…
やっぱり島内きっての観光スポットだけあってなかなかの混雑です。
(ていうかね、てっぺん狭すぎ…笑)
で、景色のほうはというと…
まあ、まあ、まあって感じでしょうか(笑
歴史を感じさせる島内の建築群と、海を隔てた先にある発展した市街地の組み合わせがなかなか良いです。
もうちょい晴れてて早い時間帯に行って、なおかつ晴れだったらより素晴らしかったことでしょう。
ちなみによるになると頂上付近がライトアップされます。
さて、さてそんな感じで暗くなってきたのでふもとまで降ります。
島西側にある海辺の道まで出ると、街の夜景が見えてきました。
ビーチからパシャっと。
うん、良い感じ!
おまけ
名所とは違いますが、コロンス島はあちこちに飲食店やお土産物屋さんがあります。
特に日光巌から西側のビーチにかけての一帯に集中してる感じがしました。
特に何も買わなくても見ているだけでも結構楽しいです。
値段については、やはり観光地なので中国にしては若干高いかな~って感じです。
アモイ自体、外資が結構流入しててそこまで物価安くないんですね。
同じことは延辺朝鮮族自治州の延吉にも言えるのかな。
(でも日本に比べたらどっちも断然安いですよ。だいたい日本の半分くらいがデフォで、特に交通費は規格外に安いです)
それからアモイ名物のグルメとかも島のあちこちで食べることができます。
老アモイヨーグルト?
めちゃくちゃ濃厚でした。そのせいか(?)結構高くて、15元くらいでした。
あとは小吃とか点心みたいなののお店も結構ありました。
アモイ名物?と思しき焼肉粽(肉ちまき)を注文してみることにしました。
1個12元。まあ180円ちょいです。
味は…まあ、まあ、まあ(2回目)
なんとも言えない香ばしさが好き嫌い分かれるところですが、僕は嫌いじゃないです。
あと手作りアイスキャンディーのお店もありました。
フルーツがごろっと入ったアイスが売りのようです。
僕はマンゴーのやつを買いました。
これも15元くらいで、結構高かった…
だけど濃さも程よく、食感も滑らかで個人的には大当たりでした。
食べる価値ありです。
そんな感じで、コロンス島を後にしました。
まとめ
今回はアモイ、特にコロンス島を紹介させていただきました。
11月に行った延吉といい、僕はどこか異国情緒のある街が好きなんだな。というのを改めて実感しました。
日本人が「中国」と聞いてまず思い浮かべるのって、北京とか上海だと思うんですよね。国際的にも圧倒的にメジャーです。
それに比べるとアモイってやっぱりマイナーな方ですし、地理的にも日本からも遠い南方なので、あまり馴染みがないのも無理からぬ話です。
ですが、あの南国の雰囲気と異国情緒と中国っぽさと色んな要素が混じった良い意味でのカオスがクセになる良い町です。
今回は割愛しますが、コロンス島以外にもアモイ大学とか南普陀寺とかアモイ島側にも色々と見どころがあります。
気候についても、冬に行くと本当に快適でした。
機会があったら、いえいえ、ぜひとも積極的に機会を見つけて行ってみてください♪
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