京畿道安山市を訪ねて~ 安山(アンサン)市ってこんなところ
中国への留学準備やら中国語の勉強で忙しいところ、ちょっと合間を縫って韓国を訪問してきました。
2019年5月18日(土)、成田空港から向かった先は仁川国際空港です。
そこからの行き先はもちろんソウル!
…ではなく、ソウル近郊の京畿道(キョンギド)にある安山(アンサン)市というところです。
どこそれ?って感じですよね(笑)
実際に行ってみて見聞きした、あるいは個人的に調べた安山の情報についてこの記事で共有したいと思います!
安山ってどこ?どうやって行くの?
場所
安山市がどこにあるかというと、仁川市街地からだいたい15kmくらい南南東になります。
ソウル中心部からだと、30kmくらい南南西のところにあります。
位置関係としてはこんな感じです↓
仁川国際空港からのルート
仁川国際空港から安山までの行き方ですが、主に地下鉄とバスの2パターンです。
地下鉄だと、一旦ソウルまで出てから地下鉄4号線の오이도(烏耳島、オイド)方面に乗り換えて行く感じになります。
だけど、ぶっちゃけ思いっきり遠回りだし2時間くらいかかっちゃうのでオススメしません。
ですのでソウルを経由するのはやめて、国際線到着ゲートを出てすぐのところにあるバス乗り場からリムジンバスに乗って直接行くほうが圧倒的にラクです。
第1ターミナルからの場合は、到着ロビーの8番出口を出てすぐのところから乗れます。
バスのチケットは8番出口の入ってすぐのところにあるカウンターで購入できます。
乗るのは7000番の安山方面のバスです。けっこう分かりやすいです。
韓国のお役立ち情報満載の「KONEST(コネスト)」さんにてより詳しく知ることができます↓
KONEST:https://www.konest.com/contents/airbus.html
※ちなみにこのバスは乗客のほとんどが外国人で、車内でも韓国語はほとんど聞こえてきませんでした。後述しますが、安山市は外国人が非常に多く住む(訪れる)町なのです。
道路状況にもよりますが、安山駅までだいたい所要時間50分くらいで行けちゃいます。
運賃は6500₩です。(参考までに、しんどい地下鉄ルートだと交通カード利用で4250₩)
ちなみに安山市内から仁川国際空港方面へ向かうバスに乗る場合は、チケットを買わずに交通カードで決済することも可能です。
安山ってこんなところ
行き方は分かった!ところで安山って一体どんなところなの?
簡単に言うと、韓国の高度経済成長期(70~80年代)に発展した工業特化型都市です。
外国人を含めた人口は約73万人(2017年時点)です。
歴史も交えつつ、ちょっと掘り下げてみようと思います。
韓国の経済発展と首都圏への産業集中
1965年、当時の朴正煕(パクチョンヒ)政権が日本との間で交わした日韓基本条約により、韓国は日本から莫大な資金を得ました。
これは経済援助や戦争での補償のために拠出されたもので、その額は8億$にも上ります。
これは当時の韓国の国家予算の2倍以上にもなり、この資金を活用して韓国はめざましい発展を遂げて行くことになります。
これが後世において「漢江(ハンガン)の奇跡」と呼ばれる経済発展です。
しかし経済が著しく発展することとは裏腹に、急速な経済発展は首都ソウルへの産業の一極集中と甚大な環境汚染を引き起こしました。
こうした問題に対処すべく、韓国政府はソウル市外への産業の分散と汚染の緩和を推進して行くことになりました。
その一環として、半月国家産業団地(반월국가산업단지、パヌォルクッカサノプタンジ)という産業団地が形成されることになります。
半月国家産業団地の形成と安山市の誕生
この半月国家産業団地は1976年頃あたりから形成されて行きました。
その地域こそが、現在の安山市檀園区(タヌォンク)一帯です。
化学製品のメーカーや電子部品メーカーの工場が次々と建設され、多くの雇用が生まれました。
これによって現在の安山市周辺は韓国きっての工業地帯として発展することになります。
そして1986年、産業団地一体の自治体が「市」に昇格、現在の安山市が誕生したのです。
90年代以降も工業都市として発展し続けた安山市の人口は、1990年には約25万人だったものが2010年には70万人を突破しました。
外国人労働者の割合、韓国で堂々のNo.1
韓国慶尚北道(キョンサンプクト)の地方紙である慶州新聞によると、韓国の在留外国人は2018年時点で長期・短期滞在含めて約200万人に上ります。
2008年の統計では116万人とされており、10年間で84万人(72%)増を記録しています。
上記は不法滞在者を含まない数字なので、韓国各地にはびこっている不法滞在者を含めると、その数は何割増しにもなると思われます。
外国人が増え続ける韓国の中でも安山市は特に外国人の割合が高く、2017年時点で総人口約73万人に対して約7万7000人が暮らしています。
なんと市民の約10%以上が外国人なのです。これは韓国の全市の中でナンバー1の比率です。
友人曰く、安山の産業団地にある工場や作業現場は外国人だらけ。
もはや外国人労働者なしでは産業そのものが回らないほどだそうです。
さらに住民だけではなく、海外からビジネスで訪れる外国人も多いそうです。
今回の旅行で僕が泊まったホテルでフロントのおじさんは
「日本人も出張とかでよく来るよ」
と言っていました。
空港からのリムジンバスが外国人だらけだったのも納得です!
また、安山在住の外国人は出身地域もバリエーション豊かです。
安山駅の1番出口を出てすぐのところには「多文化料理街」なるブロックが存在します。
さらに隣接というか、そのエリアに入り込む形でチャイナタウンまであります!笑
(安山のチャイナタウンについて詳しくはこちらの記事を参照 → 京畿道安山(アンサン)市にあるチャイナタウン)
まあ、想像以上に多文化です。
こんな感じでとにかく外国人だらけです!
ぶっちゃけエスニックタウンとか大好きな僕にとって安山は本当にエキサイティングです。
再訪する機会があるならばエスニックなお店一つ一つを回ってみたいくらいです。
(ちなみに今回はウズベキスタン料理屋さんに入ってみました → 安山の多文化料理街でウズベキスタン料理店に入ってみた)
■ここまでの参考資料
ナムウィキ:
https://namu.wiki/w/%EC%95%88%EC%82%B0%EC%8B%9C
안산시(安山市) 2019年6月5日
안산시/역사(安山市/歴史) 2019年6月5日
慶州新聞:
http://m.gjnews.com/view.php?idx=57848
『安山地域の外国人在留の現状および政策』イジェウク、2018年3月29日
安山市ホームページ:
https://www.ansan.go.kr/ansan/status/Status.jsp?menuId=01003019
youは何しに安山へ?
そんな安山市ですが日本人にとっては全くと言っていいほど馴染みの無い都市だと思うので
「なんでそんなところへ?」って思う人も多いかと思います。まあ、簡単に言うと
ネットで知り合って親しくなった安山在住の友人(ペンフレンド)に会いに行くため
です。
いかにも現代っ子な理由ですね!
いざ安山市内へGO
そんなこんなで(?)仁川国際空港の国際線到着ゲートまで迎えに来てくれた友人と合流し、さきほどの7000番のリムジンバスに乗って市内へ向かいます。
市内に近付くにつれ、少しずつハングルの看板が目に付くようになります。
こういう日本語以外の文字を見ると、「外国」って感じがしてテンション上がります!
で、1時間弱で安山駅に到着です。
そのまま地下鉄に乗って宿泊予定のホテルがある한대앞(ハンデアプ)駅へ向かいます。
安山駅からは地下鉄4号線でソウル、당고개(タンコゲ)方面へ4駅のところにあります。
だいたい10分くらいでハンデアプに到着です。
駅の真ん前は何もありませんが、ちょっと通りを渡るとすぐに繁華街が広がっています。
かなり栄えてます。食べたり遊んだり、なんでも一通り揃ってます。
(ちなみに一つ隣の중앙(中央、チュンアン)が安山で最も栄えているそう)
ホテルにチェックイン完了し、少し休んだ後にあるところへ向かいます。
行き先は고잔(古桟、コジャン)駅の安山ワースタジアム。
Kリーグ観戦します!
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